プロフィール

金沢の人気スポットの一つが浅野川周辺の茶屋街。その歴史と文化を紹介し、さらに茶屋文化の様々な体験の場を用意しているのが『金沢 浅の川園遊会館』です。

「町おこしの歴史」から「茶屋街とは?」「金沢芸妓さんの特徴は?」「お座敷遊びとは?」……。会館は、こんな疑問にしっかり答えてくれます。また、期間限定で、実際の芸妓さんの芸を見たり、お座敷遊びをしたり、食事を楽しむといったお座敷体験コース、金沢 浅の川園遊会「白糸川床」の開催など、「金沢の本物」に目を向けるきっかけになりそうな様々なイベントを用意しています。また、当館でしか買えない芸妓さん由来のオリジナル商品もご用意しています。

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会館が誕生したのは令和4年ですが、オープンに至るまでには長い道のりがありました。前身は、町づくり活動。昭和50年代には金沢市でも再開発が活発になり、1800年代から続く浅野川周辺の風情ある茶屋街も消滅の危機に陥りました。そこに大きな危機感をもった金沢の旦那衆が立ち上がり町づくり活動に取り組んだのが、その始まりでした。昭和60年のことです。

界隈景観賞の創設、浅の川園遊会(現・金沢 浅の川園遊会「白糸川床」)の開催など、「金沢の本物」に目を向けるきっかけになりそうな様々なイベントが始まりました。

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運営スタッフは「浅野川周辺の自然、文化を愛すること」を参加条件にしたボランティア。この手作り感も大きな魅力になったと言われています。

平成8年には、芸能文化のシンボルゾーンとして「浅の川演舞場」の建設構想が打ち出され、建設資金の募金箱が界隈200か所に設置されました。その計画が最終的に、「金沢 浅の川園遊会館」というカタチで完成したのです。

町づくり活動が始まってから30年以上が経ち、浅野川界隈はすっかり江戸時代、明治時代の雰囲気を取り戻し、国内外から観光客が押し寄せる人気のエリアになりました。『金沢 浅の川園遊会館』では、このような町づくりの歴史も紹介しています。

茶屋街入門Q&A

国内だけではなく、インバウンドにも大人気の金沢。中でも人気が高いのは茶屋街です。風情ある街並。どこからか聞こえてくる三味線の音。運が良ければお座敷に向かう芸妓さんを見られます。どうして、こんな魅力的な街なのでしょうか。茶屋街について、もっと知りたい。そんな「もっと」に答えます。

Q1
茶屋とは何ですか?
お茶屋さんは芸妓さんのプロダクションのようなものです。客の予約の受付、芸妓さんの手配などオペレーション全般を担当します。客にとって魅力的な時間になるかどうかの要は茶屋といっても過言ではないでしょう。芸妓さんはお茶屋に所属していますが、それぞれが個人事業主になります。
Q2
芸妓さんの仕事を教えてください。
芸者さん、芸子さん、芸妓さんと地域によって呼び方が変わりますが金沢では 親しみを込めて「芸妓さん」と呼びます。芸の字が表すように、芸の披露を中心に、酒宴の席でお客様をもてなすことが主な仕事です。お客様を楽しませるレベルの芸を身に着けるため日々の稽古も仕事の一環です。
Q3
金沢芸妓の特徴とは?
金沢は、昔から文化振興が盛んで、基礎教養がある上に、芸事に長けた市民が大勢います。単に芸妓さんの演奏や踊りを楽しむのではなく、自らも演奏するような客も少なくありません。芸妓と客が切磋琢磨するため、伝統芸能のレベルが高まっていったのです。芸妓さんは、金沢の無形文化財である「素囃子」の継承者としての役割も担っています。

多くの地域は、芸妓は立ち方たちかた(踊り)と地方じかた(演奏)に分かれますが、金沢では、立ち方も地方もこなせる芸妓さんが多いのも特徴の一つです。
芸妓としてデビューが決まると市長に挨拶に行くのが慣例なのも、芸妓に対する期待の表れです。このような文化の中心地なので、単なる花街ではなく、格式を感じられる茶屋街「金沢芸妓」という、オリジナルの名称が使われるようになったそうです。
Q4
お座敷遊びとは何ですか?
お座敷で遊べる簡単なゲームのことです。歌を歌いながら、間の小物をとったり置いたりする「金毘羅船々」、ジェスチャーで、一種のじゃんけんをする「とらとら」、三味線に合わせて太鼓をたたく「お座敷太鼓」など様々なゲームがあります。
Q5
芸妓さんを呼ぶためには、どうすればいいのですか?
基本的には、どのお茶屋さんも「一見さんはお断り」。お茶屋さんの顧客からの紹介が必要なので、伝手がない人は簡単には呼べません。ただし、最近は、旅行会社をはじめ、様々なお座敷体験ツアーが開催されるようになりました。興味がある人は、まずは体験ツアーを試してみるのはいかがでしょうか。

(参考文献:佐藤有良,『東・西茶屋街の歴史的経過と観光客誘引の差についての考察』、金沢星稜大学論集 第41巻 第2号 平成19年12月)

タイムスリップしたような華やかな世界

芸妓さんが披露する楽器演奏や踊り、お座敷遊びなどを紹介した動画です。
散財しながら文化を守ってきた粋な旦那衆の気分を味わえます。

館長からの一言

『金沢 浅の川園遊会館』の大きな特徴の一つは、単にパネルを並べるのではなく、豊富な映像や体験コーナー、実物展示、ジオラマなどを用意することで、立体的に文化や歴史を紹介していることです。風情ある茶屋街のリアルなジオラマを見れば、茶屋街を守ろうとした先人たちの気持ちをきっと理解できるでしょう。「旦那衆」気分を味わえるお座敷体験は、すぐに予約がうまる大人気イベントです。

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「うちわ」「畳小物」の制作「和傘製作実演」など当時の職人体験コーナーもあります。

また、当館の建物は、藩政時代の古い町屋をリノベーションしたものなので、建物を見るだけでも楽しめます。休憩スペースもありますので、茶屋街にお越しの際は、お気軽にお立ちよりください。

取扱商品

会館までのアクセス

〒920-0838
金沢市観音町1-1-4
金沢 浅の川園遊会館
TEL:076-256-0908
開館時間:10:00~17:00
(入館は16:30まで)
休館日:毎週水曜、年末年始

【入場料】
一般 400円
65歳以上・大学生 300円
小・中・高生 200円
幼児 無料

【交通案内】
JR金沢駅東口(兼六園口)
バス6番のりばから

「城下まち金沢周遊バス」(右回り)で
「橋場町(ひがし・主計町茶屋街)」
下車、徒歩すぐ

「城下まち金沢周遊バス」(左回り)で
「橋場町(金城樓向い)」
下車、徒歩5分

地図