●キャンパスは恐竜博物館に隣接
恐竜といえば福井。福井と言えば恐竜。恐竜関連のニュースは結構、気になります。最近、気になったのは、8月4日に開催された福井県立大学のオープンキャンパスについてのニュース。いろいろな媒体で紹介されていましたが、いずれも話題の中心は、来年度に開設予定の「恐竜学部」(仮称)でした。名前を聞くだけでも、何だかウキウキしてきますよね。
恐竜学部には「恐竜・古生物コース」と「地質・古環境コース」の二つのコースが設けられる予定です。1年生の時には現キャンパスがある永平寺町で勉強し、2年生以降は、恐竜博物館に隣接する新キャンパスに移ります。募集人員は両コース合わせて30人。オープンキャンパスでは、予約枠の100人はあっという間に埋まるほどの大盛況だったそうです。
東京をはじめ、参加者は全国から集まってきたそうです。あまりの人気ぶりだったからでしょうか。9月21日(土)10時から定員数を設けないオンライン説明会が開催されることになりました。
●CO2の濃度は現在よりも高かった!?
ちなみに、恐竜学部では、恐竜を中心に当時の気候や動植物や大陸の様子などについて勉強していきます。そこで学んだ知識は、恐竜の研究だけではなく、様々な分野に応用できることが一つのポイントです。
たとえば、恐竜がいた時代のCO2の濃度は、現在よりも高かったそうです。CO2が高い時代はどのような世界が広がっていたのか。それを知ることは現在の環境問題を考える上でも役立ちます。また、恐竜博物館のような質が高い観光資源の発掘にもつながるでしょう。恐竜学部の出身者は、様々な分野での活躍が期待されているといいます。
●福井県が恐竜王国になったワケ
ところで、福井県が恐竜王国への道を歩み始めたきっかけは、1982年に福井県の中学生がある化石を拾ったこと。数年後に、その化石が恐竜のものだと判明し、以来、地道に発掘を続け、研究を重ね、標本を集めていったそうです。熱心に発掘を続ければ、当然、他県よりも多くの化石を発見できるでしょう。
2000年には、福井県立博物館の一部を移転するというカタチで恐竜博物館が誕生しました。2013年には福井県立大学の附属期間として恐竜学研究所が設立され、恐竜博物館とも密接な連携を図っていきました。
このような積み重ねによって、恐竜博物館は「世界三大恐竜博物館」の一つに数えられるようになり、リニューアルした昨年は80万人もの人が訪れたそうです。新たに恐竜学部が誕生することで、次は、どんな深みが加わるのか。あるいは化学反応が起こるのか。非常に楽しみですね。
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